2006年1月号
新春巻頭座談会
グローバルな競争に打ち勝つ産学官連携モデルの構築を
顔写真

相澤 益男 Profile
(あいざわ・ますお)

東京工業大学 学長



顔写真

沖村 憲樹 Profile
(おきむら・かずき)

独立行政法人 科学技術振興機構
理事長


顔写真

多田 斎 Profile
(ただ・ひとし)

野村證券株式会社 常務執行役




制度・システム・意識の3つの改革

出口 (司会) 新年おめでとうございます。フレッシュな気持ちで日本の未来を見据えながら、さっそく議論に入ります。テーマは、「第2フェーズに入った産学連携~目指すべき新たな方向性を探る」です。産学連携をめぐる、この数年の動きで、どこがどう変わったのか、しかし、あるいはまだどのような課題が残されているのか、その辺の状況について総括的に東京工業大学学長の相澤さんからお話しください。

相澤 この数年間を振り返りますと、産学連携に関しては、改革と呼んでいいものが3種類進んできたのではないか。一つは制度の改革、その次はシステムの改革、それから意識の改革と、それらが同時に進んできたと考えられます。

制度の改革というのは、今まで法的縛りが非常にきつかったわけですが、日本版のバイドール法等々、次々と緩和されてきて、制度的には現在かなりいい線まで来ていると思うのです。

それから、システムの改革ですが、これは特に大学側に産学連携を受け入れるシステムが極めて貧弱であった。だんだんとそのシステムがつくられてきて、文部科学省、経済産業省等の支援もありまして、大学の中に知財本部が置かれ、産学連携推進本部*1が置かれるようになってきた。当初はTLOとして組織されていたものが、次第に大学内の知財本部なり産学連携推進本部なりと、移り変わって、産学連携に組織的に対応できるような形になっていった。ここのところが産側から、当初から厳しい批判のあったところなのです。大学は受け入れ体制がしっかりしていないではないかということだったのですが、曲がりなりにもシステムがつくられてきた。昨年、国立大学法人がスタートしてから、国立大学法人においても知財権が法人に所属できる、こういうことになったわけです。

産学官連携サミットの意義

相澤 3番目に意識の改革ですが、これは2005年で5回を数えた産学官連携サミット*2が大変重要な役割を果たしたと思うのです。トップからの意識改革が必要だということで、すべてのトップが一堂に会していろいろと展開してきたわけで、これが日本全体のムードをつくり上げてきました。産学官のそれぞれの組織がそのトップの意向を反映して内部のいろいろな仕組みを動かしていく。これは今までなかったことで、大変効果的であったと思います。

いろいろと問題があるものの、ここ数年間の動向を私はそんなような形でとらえております。

沖村 相澤先生のご指摘の通り、意識の改革は、目を見張るものがあります。そして成果として、大学の知財本部に約5,000件の特許が出て、大学発ベンチャーの数が1,112社、アウトプットとしては非常に急増しています。ただし、産学官連携サミットでは、企業の参加が少ないという感じがありますが、一方で、大学は非常に熱心に参加されています。

長期的で大規模な最先端技術開発を

沖村 この問題を考える場合、2つの側面があります。一つは長期的で大規模な研究が求められる最先端技術開発分野に関して、トップの日本企業が同じく日本のトップの大学とどのように協力していくかという面と、2つ目に、日本全体の中小企業やベンチャーからの各種さまざまな技術をトータルでどうやって掘り起こしていくかという側面です。日本のトップの企業がグローバルな最先端技術の開発競争で、本当に実効ある産学連携をどのように進めていくか、そういう視点は、これまでの仕掛けのほかにもっと多様な対応が必要な気がします。

出口 では、沖村さんからご指摘の前者の側面、先端技術をグローバルに産学連携でとらえていく、そこはまさに産学連携の第2フェーズの根幹にかかわるテーマだと思うのですが、相澤さんはどのようにお考えですか。

相澤 全体的には3つの改革が進み、産学連携がやっと全国的に共通認識のもとに行われるところまでは来た。さて、その先ですが、これから先は一般論で進められるところの限界にもう来ているのではないか。大学側から見ても、大学によって随分個性が違うわけです。

出口 そうですね。

効果的で多様な産学連携モデル構築を

相澤 状況も違いますね。いろいろな違い方があります。それから、企業もそうです。規模、それからどういう分野をやっているかとか、いろいろな違いがあるわけです。そこで産学連携の具体的なモデルが未成熟だというのが私の認識です。企業の規模が非常に大きなところと、大学としても組織的にかなり大きいところとがやる場合とか、それからかなり地域性にのっとったところでやるのかとか、いろいろとあると思うのです。それを一般論としてやるにはもう限界があって、それぞれのそういう状況に応じた最も効果的な産学連携のモデルというものを真剣に追求しなければいけない。追求というよりはつくっていかなければいけないという段階だと思うのです。

出口 グローバルな視点での産学連携の新しいモデルを構築するためには、何を解決しなくてはならないのか。

世界トップを目指す産と学の共通姿勢は

相澤 実は、これが非常に難しい。問題がいろいろあるのです。いきなり最先端ということだけを取り上げるのはなかなか難しい。といいますのは、企業の特性、大学の特性がもろにあらわれるところなのです。それでまず企業の姿勢が本当に最先端のところをやろうとしているかという、この姿勢が大変重要であります。真に世界トップのものをやろうというならば、本来だったら企業の中にそれだけの体制を整えているはずなのです。今までは企業が最先端のことをやるならば、大学を待っていられなかった。

それで今までの日本企業の世界トップができ上がってきたのです。ここで世界トップということを真剣に企業がやる姿勢があるかどうかということが、この産学連携のパートナーを組むときにものすごいあらわれ方をしているのです。そうであれば、その気持ちのときには大学側もその姿勢がなければだめなのです。それで我々が結んだ三菱商事との包括提携の狙いも、新しい産学連携のモデルをつくろうということにあります。それはどういうことかというと、結局、産と学が今までは大学の中に何かシーズがあって、それを産側が実用化に持っていくというこういうモデルしかなかったわけです。そのときにいきなり大学の中に世界最先端のものだけがあるのかどうか、それを見て、産側がこうやっていこう、そういう構図はむしろ成り立たない。これが産と学の両方にあるところから再出発なのです。

出口 グローバルで先進的な分野への挑戦は、常々、沖村さんが展開される各種施策のベースにあるテーマですね。

沖村 そうですね。データによれば、日本の企業はこれまでに海外の大学にかなり拠金していますが、一方、日本の大学への拠金は非常に少なかったのです。3対1ぐらいの割合です。それが最近修正されて2.5対1です。今は東工大を始め、京大や東大もいろいろなテーマについて民間企業と真剣な包括協定を結んでいますが、依然として海外の大学がメーンです。

日本企業は自国の大学より、海外の大学に多く、額として日本の大学の約3倍拠金していますが、一方で、発表される論文の比率で見ると日本は全世界で出される論文数の10%を占めています。これだけみると、何か随分日本の大学にお金がいき過ぎているのではないかとすら思えます。

出口 逆に言えば…。

世界のグローバル企業から期待される大学像

沖村 つまり、日本の企業が本当に産学連携をやろうと考えるなら、世界のトップの大学と組まなければいけないことになります。従って世界のグローバル企業が、日本の大学と連携する価値があるというようにしていくことが重要です。もしくは世界の企業が日本の大学と連携がしやすいように、日本の大学のそばに研究所を置くという事態が増えるのが理想的な姿だと思います。まずは仕組みができた後、次に高度な産学連携をどう目指すか、相澤先生のご指摘の通り、一般論の限界を超えて、ケース・バイ・ケースで努力しなくてはなりません。

出口 そこで、多田さん、欧米の大学の事情といいますか、グローバルな産学連携の流れの中で日本との違い、あるいは世界展開のために何が必要になってくるのでしょうか。

多田 確かに先端技術について言えば世界でトップのものが日本の大学に結構あります、現実的に。要するに先生がおっしゃったようにうまくマッチングができていないというのはあるような気がします。最近のアメリカのフォーラムに日本の大学が自ら出展していって、ビジネス化しているケースが現実にあります。

例えばバイオで言うと、手続きが日本の場合は非常に複雑で、日本でビジネス化するにはなかなかしんどい。でも、これがアメリカに行ってしまうと意外と簡単にできるケースがあります。

そういう意味で言うと、日本の製薬会社のアメリカ現地法人であれば手を出すことは可能かもしれない。従って彼らには日本からのシーズも真剣に積極的に取り入れてほしい。

もう一点は、大学に関して言えば、まだまだスピード感がどうしてもない部分がある。やはり国立大学法人*3になって、いわゆる国立大学も絶対につぶれないというのではなくて、学生が来なければなくなってくるという、要するにこれからの少子・高齢化の流れの中で、真剣に向かわなければならなくなってきています。

産学連携の阻害要因

出口 ちょっと意地悪に言うと、スピード感がないのは逆に産の側のほうが、つまり大学にいろいろアライアンスを組みに行ったときに、当事者はいろいろ条件を出すのですが、持ち帰るのは大体産の側で、なかなか決断が遅い。

多田 これは基本的には大学側に答えはノーだと言いづらいから持ち帰っているだけです。要するにそれだけのものがない、もしくは期待できないと思うからそうなのです。企業は急いでいるわけです。そんなに大学さんと同じような歩調でやっていけるほど余裕はない。

沖村 企業側から見て、産学連携を進める上での阻害要因はなんでしょうか。日本企業から見て日本の大学との産学連携についての可能性はどうなのでしょうか。

写真1

   「産学連携で企業側がノーと言うつもりは
         全くありません」と多田氏

多田 産学連携ということに関して企業側がノーというつもりは全くなくて、当然のことながら海外の大学にそういうお金も流しているというのは、ニーズはあるわけです。やはり巨額な投資に関して言うと社内手続きはしなければいけない。でも、本当にいけそうだと思えば、それは稟議を早く回しますよ。そこのところでのズレが本当にそうなのかどうなのかの確信が持てるかどうかという意味で言うと、確信が持てないから手続き的にリスクを社内的にヘッジしにいく。

沖村 そういう日本の大学に対するマーケットリサーチ等を日本の企業はきちんとされているのでしょうか。

多田 米国の大学と日本の大企業との関係で言えば、逆に大学がリサーチをして案件をもってくるケースが多いです。最近では、日本の地方の大学も、中央の大手企業とどうしても東京サイドでやりたいというニーズが出てきていると思います。

沖村 JSTでは、J-STORE*4というデータベースがあります。これにはかなりの数の大学に参加していただき、大学が有する技術特許をデータとして入力しています。また毎年、JSTは大学の参加を得てイノベーション・ジャパンも開催しています。これらは参加している大学のシーズ技術もしくは技術特許に興味ある企業の方が、それらを見られるようになっています。興味をお持ちになった企業はその技術について該当する大学と直接議論できるようになっています。JSTはこのような出会いと議論の場を提供しています。

出口 ビジネスマッチングのお話からすれば、JSTさん、J-STOREを含めてまさに出会い系のシーズニーズのそういうネットウェブ上のデータベースも随分展開されていますけれども、理事長の考えとしてはまさにシーズを世界へと、あるいは企業も世界へ、大学も世界へという意味からすれば、非常に有効な基盤を構築されていますね。

世界の企業とのビジネスマッチングを

沖村 最近では、JSTは例えば、新潟等の地方にサテライトをつくりました*5。それ以外にも地方に施設がいくつかありますが、地場の企業と地場の大学が向き合っているだけでは、容易にいいものにならないという事情も認識しています。地場の企業であっても全国から、あるいは世界からシーズを探してもらう。また、地方の大学は中央の大手企業との連携を模索する。

要するに日本ばかりではなくて世界中からの企業を相手にしてマッチングの場をつくっていくというのが重要だと考えます。

出口 それは一つのこれからの新しい挑戦かもしれませんね。どっちかというと、地域の大学と地元の企業とのマッチングは地方に行けば行くほどその期待が高い。実際、大学発ベンチャーが、地元地域にどういうふうに貢献できるかといっても、逆に地方にいることがビハインドになってしまうケースもあります。大学発ベンチャーは地方に誕生しても、そのマーケット性とか将来性を展望したらもっと居心地のいい場所があるかもしれません。その辺の仕組みというのは、何か新しい考えはありますか。

沖村 皆さんはインターネット経由で、JSTの事業に触れられますが、しかし、それだけでは内容がよくわからないと思います。だから、既に申しあげたように本当の出会いの場を精力的につくる、つまり、インターネットに載っている全案件を真に必要と思われる人にご案内し、実際に研究者と議論していただくという出会いの場を整備していくことであると思います。

組織と組織の戦略的産学連携へ

相澤 今の産学連携で、私が一般論では難しい、あるところまで来ていると言っているのは、むしろベンチャーに仕立てていくというところよりは、組織と組織でやる産学連携、そこのところにモデルが必要だということを言っています。ベンチャーはベンチャーなのです。

沖村 ごく一部の話ですね。

写真2

     「世界最先端技術の産学連携を組織と
           組織でやるにはどうしたらよいか」と相澤氏

相澤 そうなのです。問題は、さっきの世界最先端のことを、組織と組織でやるにはどうしたらいいかというところが、これからのフェーズで非常に重要な問題だと思います。つまりそういう出会いをアレンジするということが重要ではあるけれども、本当にそれを伸ばすという線をしっかりとつくらなければいけない。初めから企業が狙っているようなものと、それから大学に存在するものとがそう簡単に方向性が同じだというものはないと思うのです。これからはやはり企業の中でメーンに進めているときに、ちょっと横のものを、あるいは周辺のものを軸にして世界トップのものをやっていこうというような戦術のところもあれば、メーンストリームそのものをもっとさらにステップアップさせていくというようなところ、いろいろな企業側の必要としている部分があると思うのです。

世界の先端技術フロントランナーを

多田 それですと、先生、世界に伍して先端技術のフロントランナーになろうとしたら企業と大学だけでは無理です。

相澤 そうなんです。

多田 絶対無理です。それは官、政府のお金が要ります。これは国策です。ですから、アメリカでも実際に起こっていることは、国策の部分と一般のところは切り離しているのです。さらに本当に狙いにいく部分というのは、国策としてそれなりの場と豊富な資金をかけているのです。わが国は、日本の強みは一体何なのですか? 何を武器に生き残っていくのですか、という政策が欠けていた。今闘って勝てそうな部分、守らなければいけない部分に国策がついていかなかった。これまでは民間ベースに頼り切ってきた。半導体やディスプレーがいい例です。今こそ産と学と、それに官の強固な連携が求められる、と思います。

相澤 そこで産学と言う今の時期で、産官学と言ったとき官とは何なのかというところが今のようなところではないかと思うのです。そういうような形で我々が何を生み出すのかということを具体的に考えていかないと、何となくズレを感じるわけです。

出口 つまり産学連携といっても、そういう二層、三層に分かれて、ハイレベルというよりも国策として進めていくべき産官学のテーマをもっと前面に押し出していくことが重要ということでしょうか。

相澤 そういうね。だから、その企業にとって、その企業の本来の今までメーンストリームに進めてきた、しかし、将来を考えたときにこれだけでは十分ではないだろう、次の戦略を考えた場合こういう分野にも進出していこうというような考え方のとき、企業的にもまだ蓄積が十分ではない、そういうようなところに大学の持っているポテンシャリティーを生かそう、こういうところは比較的コンフリクトなく同じ土俵に乗れるのです。

出口 そういうテーマなら、一大学に限らず、複数の大学が関与してもいいわけです。そういう動きも出てきていますね。

相澤 もちろん。要するに企業は、真に何を狙うのかというようなところ。我々が今、組織的に連携を組んでやろうとしているのは、どちらかといえばそういうようなところなのです。難しいけれども、産学連携に各大学が真剣になって取り組んでくると、そういう組織的な動きになりますね。

グローバルな競争に打ち勝つ産学連携

多田 企業の立場で、例えば国外でのビジネスは、お金も物もグローバルに展開しているわけです。例えばお隣の韓国では、サムスンとLGのような企業が、特にサムスンが日本の企業を席巻した。多分彼らの視点はグローバルです。それは自国のマーケットがないが故にグローバルに展開せざるを得なかったわけです。日本の場合は自国のマーケットがあるが故にそうはならないところがあります。まず日本で成功体験を積んでから、と。ただし、競争はグローバルな視野を持った企業とやっているわけです。その段階で実際に日本の企業が、それでは、日本の大学だけにとどまっていられるかというと、先ほどの話になってしまいますがグローバルにならざるを得ない。

ここで大事なのは、ちょっと話がそれるのですけれども、日本では、大学改革を本当に緊張感を持ってやらないことには、要するに日本の大学が、日本の学生だけではなくて、アジアの学生が日本に来るような大学にならない限りは、知が集まってこない。知の集積による、相乗効果がわき起こらないと思います。

30%上乗せの間接経費が大学運営に重要

相澤 そういうお話が出てくると、大学が本当に革新、改革の真っただ中に入っていないのではということになるかもしれません。しかし、そういう緊張感が大学に漂ってきているのです。ところで、大学の運営資金をどういうソースから稼いでくるのか。今、競争的資金*6と言っているのは、結局は基本的には国なのです。国ベースのいろいろなファンディングから競争的資金を獲得してくる。一番重要なのは、そのファンディングに間接経費がついてくるものしか実は大学運営に使えないのです。

出口 そこをもうちょっと具体的に。

相澤 今、いろいろなファンディングの仕組みで、いわゆる研究費には何の上乗せもなく、それぞれの研究者に直接、配付されていたわけです。それはその研究者が使う研究費なのです。ところが、数年前から研究のプログラムによっては間接経費というものが多いところは30%上乗せされるようになってきたのです。

出口 間接経費、これは自由に使えるということですか。

相澤 ええ。ですから、例えば1,000万円の研究費というものがあったときに300万円上乗せになって、その組織に1,300万円として配付されるわけです。そうするとその30%分というのは、その組織の自由な裁量で使えるお金ということで、この30%が非常に重要な意味があって、運営のために使えます。企業とかいろいろなところからの資金獲得が、国公私立を通じて非常に重要になってきた。そのときにただ競争的資金が獲得できたとか、あるいは受託研究として企業との間から生まれたそういう経費が入ってくるといっても、それが全部その研究者のために使われてしまうと、結果としては大学の運営にはプラスになっていないのです。

出口 なるほど。

相澤 そこで大学発ベンチャー*7、これを立ち上げるためにいろいろと大学が支援しても、ベンチャーを立ち上げてしまうと大学に何も収入はないです。だから、産学連携においても大学の運営資金に入ってくるような構図がないと、大学はむしろ苦しい状況になりかねない。産学連携の体制を維持するためにものすごい支出があってというみじめでひどい結果になってしまう。結局はしばらくすると産学連携が次々と尻すぼみになってくる可能性があるのです。

出口 相澤さんの東京工業大学発のベンチャーの数は大学ランキングで7位とレベルが高い。しかし、いくら生まれても、大学にとっての経営的なメリット、リターンは現状ではないということですか。

相澤 ないですね。

出口 それは手厳しい指摘ですね。

日本の大学改革はまだ途上に

沖村 要するに大学のレベルが上がらないと、いい産学連携はできません。競争的資金をアメリカと日本で比較しますと、約10対1です。言い換えますとアメリカでは日本の競争的資金の10倍の額を獲得するのに各大学が競争しているわけです。その競争的資金の中身は研究費と間接費で構成されています。例えばハーバードなどは獲得した資金の6割も7割も間接経費をもてますので、いい研究をやったらいい研究者が来るばかりではなくて、大学もよくなるというスキームになっています。

いきおい、競争環境下でいい大学が集中し、産学連携も盛んになります。日本ではこういうスキームになっていません。まず競争的資金が圧倒的に少ない、間接費の割合が少ない、日本は大学が国立大学法人化したといっても、改革度はごくわずかなのです。大学が本当に経営戦略を持って、例えば学部の改廃をし、資産を売って、出資をして、収入を図るという道は閉ざされております。

写真4

   「競争環境下でいい大学が集中するなら
         産学連携も盛んになります」と沖村氏

従って日本の国立大学法人はアメリカのようによくならないのです。聞くところによりますと韓国のサムスンが一番お金を出しているのは韓国のソウル大学と韓国内の大学、2番目がアメリカ、3番目が中国、4番目が日本です。韓国の隣国である日本が一番進んでいる電子分野にしてそういう状況です。学問的なレベルのこともさることながら、制度的な問題もあって、トータルの大学の実力が世界的に見て低く、ここにトータルの制度改革に真剣に向き合うことが求められています。

出口 いわゆる大学が非常に改革のテンポを速めようとしても、まだまだですか。

沖村 まだまだ。

出口 それは、どこに起因しているんですか。

沖村 本質的なところが改革されていないということです。

出口 ええ、つまり大学経営を本気になって、例えばリーダーシップをとってやろうとしても、先生、やれる範囲に限界がある。

相澤 限られているんだけれども…。さっき言いましたように国立大学の場合も、それから私立大学も、国から来る部分があるのです。そのほかのいろいろな競争的資金から自己収入等々あるわけです。理事長が言われたように根本的には制度が問題だということもあるけれども、今の状況をこのまま続けていくならば産学連携そのものがじり貧にならざるを得ない。

それは企業の側に理解してもらいたいのは、アメリカの大学に投資する部分の中には、今の間接経費に相当する部分を十分に認めているわけです。そのために総額がひとけた違ってしまうようなことになってくるのです。研究費そのものに使われる部分というのは、さっきの60%とるというようなことぐらいで、とにかく数十%は大学運営のために使われるのです。これは東工大が昨年度、企業と個人の教授がやる受託研究といっております。

こういうものに間接経費30%というのを我々は出したのです。これは今まで企業との個別の受託研究について間接経費をつけるという発想がまだなかったもので、内部的にピンはねする程度のことで済ませていたのです。30%ということで企業側から相当反発があったのです。しかし、我々は説得いたしました。共同研究をするには、大学の施設をどうするのですかとか、そこのスタッフはみんなサポートしているのです。そういう場に研究費だけをつけてやってくれというのは産学連携の基本的な姿勢としていささか問題ではないかと。結果的には随分時間がかかりましたけれども、納得してもらいました。それでも30%です。

だから、大学が基盤的な部分を強くできる、いい人材を集めることができる、こういう形でぐるぐる回っていくところが産学連携のあるべき姿だと思うのです。根本的な制度改革にいかないという、理事長の先ほど言われたようなところへいく前に、今のところで産学がもっと真剣に向き合うことで随分変わるところがあるのではないか。アメリカだけではなく、外国の大学に向き合っているときの企業の目と、日本の大学を見る目が違うんです。企業側には、日本の大学は安く使える、こういう考え方があるのではないか。真剣に世界トップを狙うなら、それだけのものをちゃんと企業側もその体制で構えてもらわなければというのが、私の考えです。

多田 なるほど。

出口 もう一つは、大学協*8の会長という立場もありますが、現実的に変えなければいけないテーマを整理し、それに具体的な方策を提示していく時期にあるのではないでしょうか。

相澤 私はその点では制度的な改革というのは、あるところまでは来ているのだと思うのです。理事長の先ほどのこともあるけれども、あまり好ましくないのは、制度のせいにしてしまって実質的にことが進まないところもあるのです。これがなかなか難しいところで、私はここまで制度もいろいろな意味で改善されてきたから、ここで真剣に取り組んで、具体的な問題が出てくれば、またそれを解決するというところだと思うのです。

出口 産学連携の第2フェーズ、その方向性が浮き彫りになってきたようですが、これからの課題に焦点を絞れば、どういうことになりますか。

ソリューション研究型の産学連携の重要性
写真5

     「産学連携の第2フェーズの方向性が
           浮き彫りになってきましたね」と出口氏

相澤 ただ、違う軸でもう一つ言っておきたいことがあるのです。今までの議論は産と学のズレに中心を置いて進んできました。ここで、冒頭から私が言った産学連携のモデルがもう少し追求されるべきではないかと思います。今までの産学連携は、大学に技術あり、その技術を実用段階のところまで、でき得れば本当にイノベーションと言われるようなものに仕上げていきたい、こういう構図なわけです。

出口 そうですね。

相澤 今の状況を考えてくると、そういうパターンだけではこれからはないだろう。では、どういうことかといいますと、企業もソリューション研究というか、ソリューションを求めて研究開発していくという側面が強く出てきているわけです。

社会ニーズに応える学の研究と知の統合

出口 それは社会に対するかかわりということですか。

相澤 そうです。ですから、社会が抱える問題であり、あるいは産業界が抱える問題であり、何でもいいのです。要するにそういう一企業がということではなく、言ってみれば社会が何を必要としているかという、あるいは何の解決を求めているのか、そういうようなことに対して研究開発をしていくのにはどうしたらいいか、こういう問題なのです。

出口 それは意識の変革ということなのでしょうか。

相澤 いやいや、そう単純なものではなくて、例えば今、環境絡みで考えられている研究開発課題というのは、みんなソリューションタイプのものなのです。技術が何かあって、それをただ実用段階に向けていくという、そういうフェーズではないのです。だから、そのソリューションに向かってどういう技術を開発すべきなのかとか、あるいはどういう分野の統合が必要なのかとか、こういうようなことなのです。技術がスタートポイントでソリューションを見るのではなく、ソリューションを設定してそこに至るにはどういう知を統合していくか。一つの分野の研究者のシーズをもって対応してもどうにもならないというタイプのものなのです。

これをやるためには、かなり広い多様性に富んだ分野の、極端に言えば総動員でやらなければいけない。これが一企業ではなかなかやりにくい。ここのところに私は学というものが大いに関与できる、学としても社会を意識してやらなければいけないものだというふうに考えているのです。

沖村 この前おつくりになったのもその一つですね。

東工大の総合研究院の設立意義

相澤 そうです。統合研究院というのをつくったのですが、それはその中にシンクタンク的なものを持って、何を解決するべきかというターゲットを見据えながら、きちっとストラテジーを立てていく。

出口 統合研究院というのは東京工業大学の中にですね。

相澤 そうです。これは科学技術振興調整費のいわゆるスーパーCOE*9と言われているものがあるのですが、年間8億円で5年間のプログラムです。

出口 すごい規模ですね。

相澤 戦略です。結局、そこのところに向かって学内の英知を集めようとしています。

出口 そこには間接経費は入っているのですか。

相澤 これはその8億円の中にいかようにも使える自由度があります。

沖村 例えばアメリカですと、政府が大学に研究所を出したりしています。日本の企業もシンクタンク機能とハードの研究能力のポテンシャルの高い大学に総合的な問題を積極的にお願いすることがますます増えるといいのです。すなわち、産学連携の形態としてはいろいろなメニューがあり得ます。

相澤 あり得る、そうなのです。

沖村 研究所ベースのこともあれば、大学がプログラムを組んで企業に売り歩くとか、大学の中ばかりではなく多彩な外部の人々を集めて優秀なチームを組むというような多様な取り組みが必要であると思います。

出口 相澤さんが、学長自ら戦略的に大きな予算を取りに行く。

相澤 それは、文部科学省の中にある一つにそういうスーパーCOEという競争的資金のプログラムがあるんです。ただ、研究費の問題という点ではなくて、研究のタイプにソリューション研究というのもあると言っているのです。先ほどの少し規模が大きくなったようなものもあれば、一企業でも行える研究が出てきている。

多田 そういう観点で言いますと、せっかく国立大学は国立大学法人になって、いわゆる経営協議会*10ですか、こういうものを各大学が外部の意見も聞こうみたいな形で経営に関して形骸化しているように見受けられます。

相澤 形骸化というよりは、もともとミッションが問題なのかもしれない。

沖村 国立大学から大学法人になったときは、関係の方々は大変に苦労されたと思いますが、大学の本質はまだ改まっていない。よって次にどう改革したらいいか、具体的な改革内容がどんどん出てくると良いと思います。

相澤 そうですね。役員には必ず学外有識者は入っているわけです。これは機能しているはずです。それは大変大きな変革だと思います。

出口 いやあ、含蓄のある、本音の議論ができたと思います。新年にあたり、初夢でも結構ですが、今年の抱負をお聞かせください。

多田 おかげさまでこのような形でいろいろなところでの産学連携の業務に携わる形になりましたので、そういう意味では先ほどおっしゃったようにある種のモデルをつくるのにケース・バイ・ケースで尽力をさせていただきたいと思っておりますし、やはりできる限り成功事例を具体的につくっていきたい。

科学技術立国にふさわしい戦略的予算

出口 大学発ベンチャーのIPOの可能性はどうですか。

多田 大学発ベンチャーは4年間で12社上場しました。年間3社のペースです。これからはこれを上回る勢いで出てくると思います。

出口 大いに期待したいと思います。大学発ベンチャーが地域の活性化のエンジンになることを念願してやみません。では、次に沖村さん。

沖村 今年は、第3期科学技術基本計画*11が始まります。研究投資目標が、25兆円に決定したことは誠に喜ばしく、関係者のご努力と見識に心から敬意を表します。日本の景気が回復したという認識からか、科学技術関係予算は厳しくなっています。日本の成長率や経済成長率からすると、日本の科学技術関係予算は、アメリカよりまだずっと低いですし、中国やインド、韓国より低いのです。科学技術創造立国の精神は、これからもっと力を入れなければいけないと思っています。財政再建も重要ではありますが、科学技術創造立国にむけてこれからはさらに気を引き締め直して全般的な施策をやっていかなければいけないと考えます。

アジア諸国への視野を拡大するJST

沖村 基礎研究のレベル、大学のレベルが上がらないと産学連携も始まらないと私は思います。基礎研究のレベルが上がれば自然に世界中の企業も寄ってくるし日本の企業も寄ってくるでしょう。基礎研究は非常に重要であるゆえんです。JSTはむしろ基礎研究の上に立ってイノベーションを担当することで一貫して仕事をしてきていますが、そのイノベーションのモデルも第3期基本計画で議論されています。JSTの研究開発戦略センターでも智恵を絞っています。また、JSTはインターネットを情報発信体にしたい*12と考えます。あらゆる成果を世界中に発信できるようにコンテンツ、データベース、ソフト等を全般にわたって整備したいのです。

出口 情報発信力の強化、それは理事長が一番力を入れておりますね。

沖村 さらにエンジンを噴かしたいと考えます。もう一点は、今まで先進国との付き合いを非常に意識していましたが、中国、インド、韓国など、アジア諸国との交流にも力点を置く必要があると思っています。

出口 それでは、締めに相澤さん、お願いいたします。

大学院の教育改革が急務

相澤 産学連携というのは大学におけるいろいろな機能の一側面であるととらえるべきであって、大学の底力というのは、やはり新たな知の創造なのです。とにかく世界レベルの知を創り出す。これに尽きるのです。そのときに知識だけをつくるのではなく、人材をつくるということです。これはパラレルに言っているわけであって、それを世界的視野から進める。国立大学は法人化しましたけれども、法人化というのは大学の経営、マネジメントの改革なのです。新たなステージに来ました。次に進めるべきことの一つは大学院の改革です、大学院教育の改革。日本が本当に強い大学を持つというときに、いろいろな視点はもちろんあるのだけれども、ここで緊急にやらなければいけないのは大学院の改革、大学院教育の改革だと思っています。

世界の知のリーダーを育成

相澤 特に世界のリーダーとなって活躍する人間を育成しなければならない。科学技術の分野で世界をリードするためにも、大学院の教育をとにかく充実していかなければいけないと思っています。人材育成は科学技術基本計画の第3期についても大きな柱なのです。今まではどちらかといえばポスドクレベル以上の人材育成が中心課題だったかと思うのですが、私は大学院教育レベルを充実するべしと思っております。

もう一点、研究者というのはどういう資質を備えておかなければいけないのだとか、何かのプロジェクトを進めるのではなくて、目指すべき人間像というものを描いて、教育を体系化していくことが重要ではと考えます。

そこで、大学院ではどんな人材を育成すべきなのかということを大学院研究科の専攻レベルでまずしっかりと立てるべきだろう。今まではほとんどがアカデミックポジションにつく人を考えてきたわけです。だから、大学院は出たけれども、こんな問題があると企業から指摘される。目指すべき人間像を明確にして、それを実現するための教育プログラムを体系化する。これがまずやるべきことであろう。既に文部科学省は、魅力ある大学院教育イニシアチブ、というプログラムを始めた。だんだんと教育改革の本番に差しかかってきていると思います。

出口 やはり産学官連携の議論を深めていきますと、最後は原点の研究と教育に行き着きました。

相澤 そういうことです。

写真6

司会・進行・文責:出口 俊一

出口 ありがとうございました。教育イニシアチブという言葉が今年のキーワードになるかもしれません。産学官連携の目指すべき新たな方向性が明確になってきたようです。ご多忙の折、それも長い時間種々ご教示賜りました。御礼申し上げます。


●司会・進行・文責
     株式会社デジタルニューディール研究所主宰/VEC・DND運営事務局長  出口 俊一

*1産学連携推進本部
大学内で産学連携本部が知的財産本部として実務を行う。すなわち大学内で生み出される技術の特許の活用、企業からの技術へのアクセスの窓口、職務関連発明、発明から特許までの学内での取り扱い、共同研究における組織的取り組み、大学発技術の特許に関する企業との契約、実施料の配分割合の設定など幅広く実務にあたる。また大学技術移転機関であるTLOとは、大学の知的財産の保護、活用の為に一体的な連携体制を構築している。ちなみに平成17年9月現在では国が承認する承認TLOは41機関、そのうち学内にあるTLOは8機関、学外にあるTLOは33機関、33機関のうち24機関は広域型である。

*2産学官連携サミット
内閣府、総務省、文部科学省、経済産業省、日本経済団体連合会、日本学術会議の主催で、平成13年以来、毎年11月ごろに東京で開催される。2005年11月14日に第5回サミットが1,000名余の参加者をえて開催された。産学官の連携を強化・推進するため、産学官連携推進会議参加機関のトップや、産業界・各省庁のトップクラスが参加する会議で、ここで話し合われた内容が具体的に政策に反映されることが多い。一方、毎年6月頃京都で開催される「京都会議」と称される産学官連携推進会議がある。この会議は産学官連携の推進を担う実務経験者などを対象に、具体的な課題について、研究協議・情報交換・交流・展示などを行う場として設けられるものである。ちなみに2005年6月の京都会議には3,000名余の参加があった。

*3国立大学法人
2004年4月1日より現在の国立大学に対して法人格が付与され、国立大学は「国立大学法人」となった。「国立大学法人」は、予算、組織編成などに関して自主的な運営を求められるほか、学外の役員の経営の参画や人事システムの非公務員化、第三者による評価などが制度として盛り込まれている。

*4J-STORE
大学・公的研究機関、JST等の技術移転可能な特許情報(出願から1年半未満の未公開特許情報を含む)等を掲載している無料データベース。また未公開特許、公開特許、技術シーズ、研究報告、を対象とした一括検索もできる。http://jstore.jst.go.jp/

*5新潟等の地域のサテライト
科学技術振興機構は、大学等の研究成果を社会に還元していくため地域における活動拠点として、研究成果活用プラザを設定している。このプラザは、独創的な研究成果を基に「産学官の交流」および「産学官による研究成果の育成」を進め、技術革新による新規事業創出を図り、我が国の経済活性化に資する。研究成果活用プラザは全国で8カ所(福岡、広島、京都、大阪、東海、石川、宮城、北海道)、JSTサテライトは全国で4カ所(岩手、新潟、高知、宮崎)設定されている。

*6競争的資金
研究者が公募を通じて獲得する研究費をいう。その中心的な研究費は文部科学省が設定する科学研究費補助金(科研費)である。

*7大学発ベンチャー
大学の知をビジネスの核とする起業。経済産業省は平成13年5月に平成16年度末を目標とした大学発ベンチャー1,000社計画を発表した。平成17年6月にはその数1,112社(平成16年度末現在)が確認された。

*8大学協
社団法人国立大学協会。
http://www.janu.jp/gaiyou/index.html

*9スーパーCOE
平成17年度、文部科学省 科学技術振興調整費のうちの戦略的研究拠点育成プログラムをいう。組織の長の優れた構想とリーダーシップにより、研究開発機関の組織運営改革や国際的に魅力ある研究拠点の創出を図る。対象機関は、大学および国立試験研究機関等(研究開発を行う独立行政法人を含む)における一定規模の学部、および研究所等の組織。選定は、自然科学全般並びに自然科学と人文・社会科学との融合領域を対象に公募で行われる。

*10経営協議会
2004年4月に国立大学法人が誕生した。これまでの国立大学との大きな違いは、大学本部の体制にある。つまり、役員会、経営協議会、教育研究評議会で構成される法人組織へと移行したことにある。経営協議会は大学の経営面を審議する。経営に関する学内外の有識者で構成される。これにより大学運営を学外者がチェックでき、また国民、社会の意見を大学運営に反映できることになる。

*11第3期科学技術基本計画
科学技術基本計画は、我が国を真に科学技術創造立国とすることを目指して制定された科学技術基本法に基づき、5年に一度策定される。現行の第2期科学技術基本計画(平成13~17年)は、平成13年3月30日に閣議決定された。第3期基本計画は平成18年3月までに閣議決定され、平成18年度から実行される。同計画の基本姿勢は社会・国民に支持され、成果を還元する科学技術である。政策目標の一つに「イノベータ日本~革新を続ける強靭な経済・産業を実現」がある。

*12
科学技術振興機構は我が国の科学技術基本計画の中核的な実施機関として、科学技術創造立国の実現を目指し、イノベーションの達成に向けて、基礎から企業化までの一貫した研究開発と技術移転を進めている。また、各地域における研究開発の推進をはじめ、国際交流、科学技術の理解増進、科学技術情報の流通促進など、幅広い事業を行って、科学技術の振興および基盤の整備を行っている。それらの活動内容を発信するJSTポータルサイトはインターネット経由で広く人々がアクセスできるようになっている。業務の成果である種々の多様なデータベースも充実しており、人々が用途と目的に合わせて利用できるような情報提供を実践している。http://www.jst.go.jp/