2006年7月号
編集後記

本年度から本誌編集委員に就任した、東経連事業化センターの西山です。よろしくお願いします。

今月号の特集の中国地域産業クラスターや井口泰孝氏のエッセイ「地域イノベーションは可能か?」等から、産学官連携も新たな節目だと実感しました。本年は第3期科学技術基本計画のスタートの年です。産業クラスター計画の第2ステージがスタートし、知的クラスター創成事業は最終年度に入りました。この新たな節目に当たり、地域イノベーションシステムを構築するには、市場化を相当意識した出口志向の産学官連携が鍵になると再認識しました。

(西山委員)

これまでに連載された“産学連携と法的問題”を読むと思い出す。2年前の4月に大学が法人化したことを契機に、大学と共同研究を積極的に立ち上げたが、契約、特に知財権でいずれも立ち往生、産学ともに苦労した。研究でないところでエネルギーを使うのはもったいない。契約書がいらない何か良い考えはないか…。研究の成功確率は高くないことを考えると、共同研究開始にあたり、企業が産学連携保険会社(?)に保険料を支払い、研究が運良く実用化されたら保険会社が保険金を共同研究先の大学に支払うという途方もないアイデアが頭に浮かんだ。

今は、産学歩み寄って契約もスムーズと聞く。あれは、苦しいときの真夏の夜の夢であったか。

(府川委員)

今月号では、座談会および取材記事を掲載した。前者は新潟大学での座談会、後者は岡山市での取材でいずれも両地方を訪れた。地方に行くたびに地方の佇まい、環境の美しさ、その中で頑張っておられる産学の方々の姿に感銘を受ける。言わずもがなであるが今回の出張でも、初めに技術ありき、そして人ありきであることを痛感した。両記事や今月号のエッセイなどからそれらを読み取っていただければ幸いである。「MOTと産学連携」では、企業から見た発明に関連する知財活動をまとめていただいた。

(加藤編集長)