2007年8月号
特集  - 「新技術説明会」を見逃せないワケ
練った新鮮なシーズ発表が魅力
顔写真

鈴木 光 Profile
(すずき・ひかる)

株式会社アステム 代表取締役



手垢のついていない新鮮なシーズの発表-書籍の乱丁検知センサーや非破壊果実糖度計など光を利用した計測器で有名な株式会社アステムの鈴木光社長が、JSTの新技術説明会の活用方法、魅力を語る。

●JSTの新技術説明会にはよく参加されますか。

鈴木 毎回、案内状をいただいた段階で、発表される内容についてすべてチェックしています。当社が主なテーマとしている光分析関係の発表がないか、そのほかで事業化できそうな面白いシーズがないか、というのがチェックする基準です。これまでに数回、会場に足を運びました。

●自治体や国の研究機関などさまざまな機関が実施しているシーズ発表の場がありますが、これらと新技術説明会を比較して違うところがありますか。

鈴木 新技術説明会は、発表される技術がよくふるいにかけられていると思うし、手垢のついていない新鮮な発表が多いですね。自治体のこうした催しでは、別の場所で発表された事例が取り上げられていることが結構あります。発表の仕方も洗練されてきているようです。すぐ商品化できるという視点でアプリケーションに踏み込んでいるので便利です。従来技術・競合技術との比較、技術の特徴、想定される用途などそれぞれが非常にわかりやすく整理されていると思います。

●具体的に製品化に結び付いた技術はありますか。

鈴木 あります。年内に一般の消費者を対象に、運動中の脂肪燃焼量をLEDで計る計器を商品化し発売する予定です。きっかけは、平成17年の最初の新技術説明会だったと思います。パネル展示の会場に置いてあったA4判1枚のチラシが興味をひきました。静岡大学工学部の庭山雅嗣准教授の「光計測プログラム」でした。内容は血中酸素に関する技術です。当社は光で血中糖度を測る開発を進めていたのですが、方向が同じで、当社が抱えていた課題を庭山先生は解決していたのです。人間の皮膚や脂肪などの条件はまちまちで、それを光で計るのは難しいのですが、これを可能にしていたのです。昨秋、計測方法についての独占許諾契約を結び、東京医大の技術支援を得て、開発中です。運動中の代謝状態から脂肪の燃焼量を0.1グラム単位で計測可能で、安価なことから痩身願望の女性やメタボリック対象者など一般消費者に使用していただけるものです。

●新技術説明会への要望、提言などをお願いします。

鈴木 企業側からは、かなり満足度の高い説明会になっていて、ありがたく思っています。

私事で申し訳ございませんが、ある時、興味を引くテーマの発表が午前と午後に分かれていました。そのような待ち時間の間は会場に拘束されてしまいます。できれば説明会は午前または午後のどちらかにしていただけると助かります。

株式会社アステム
URL:http://www.astem-jp.com/
【本社】神奈川県川崎市高津区溝口2-14-6 シマヤビル
【社長】鈴木 光
【開発・製造販売している分野】画像処理・信号処理の産業機器、航空機・船舶・車両用電気電子部品、画像・文書・音声のデータベース、生物等の成分計測機器