2008年7月号
編集後記

本年度から、産業技術総合研究所が核となり、サービス産業の生産性を向上させるための取り組みが始まった。その中で、大学病院等と連携して、工学的手法も適用しながら、患者の視点に立った新たな医療サービスを作り出そうとする努力が行われている。医療に関しては、サービス提供方法が各機関や医師ごとに異なり、一般化とそれに基づく効率化がなかなか進んでこなかった。大学病院が、他の研究機関や企業と連携することにより、治療方法だけでなく、サービス提供の在り方全体についても革新的手法を生み出し実践していくことにより、知の提供だけでなく、先導的フィールドとしても、社会に大きなインパクトを与えていくことが期待される。

(編集委員・戸井 朗人)

今年度より編集委員として参加することになりました。わが国における産学官連携を実りあるものとすべく、本ジャーナルの発展のために微力を尽くす所存です。どうぞよろしくお願い申し上げます。今月号の特集である大学間連携の動きですが、例えば北関東四大学(群馬・宇都宮・茨城・埼玉の各大学)が共同して、「先進創生情報学」というプログラムを今年度から正式にスタートさせます。これは「情報」をより現実生活に近いところから幅広くとらえ直そうという試みで、私も「出版とIT」というテーマで講義します。昨年はそのトライアルが行われ、インターネットの具合が悪くて中継は中断しましたが、それでもなかなかのレポートが届きました。

(編集委員・松尾 義之)

先月(6月号)の「科学で地域を元気にする。」大特集はいかがでしたか。こうしたテーマは官がいつも正面から向き合っているものですが、大学人には荷の重い課題です。議論できる人材が限られているのはやむを得ないところでしょうが、にもかからず、そうした大きなうねりに入って行かざるをえないところに大学が抱える問題の厳しさがあります。大学にとって曲がり角にあるのは間違いありません。今号の特集では、さまざまな連携と統合を切り口に大学の将来を探りました。学長さんらが率直にお考えを述べておられます。読者の皆さんの議論のきっかけになれば幸いです。

(編集長・登坂 和洋)