2008年10月号
単発記事
文部科学省
産学官連携関連施策 平成21年度概算要求のポイント

文部科学省 研究振興局
研究環境・産業連携課


産学官連携は、大学等における研究の成果から持続的なイノベーションを創出し、わが国の国際競争力強化を図るための重要な手段である。文部科学省研究振興局研究環境・産業連携課では、わが国における産学官連携を推進するため、平成21 年度概算要求において以下の施策の実施に必要な経費を要求している(図1)。

産学官連携の戦略的な展開
[新規施策]
産学官連携拠点の形成支援
大学等における研究成果の社会還元の推進

図1 大学等における研究成果の社会還元の推進



産学官連携拠点の形成支援

図2 産学官連携拠点の形成支援

産学官が有機的に連携して基礎研究から事業化等までの活動を推進し、持続的・発展的なイノベーションを創出する産学官連携拠点の形成を支援するため、文部科学省、経済産業省が連携して、このための関連施策の実施に必要な経費を要求している。

研究環境・産業連携課では、「産学官連携戦略展開事業(産学官連携拠点の形成支援)【10億円】」において、拠点における大学等の体制整備を支援する。また、独立行政法人科学技術振興機構(JST)において「研究成果最適展開支援事業【50億円】」を新たに実施し、拠点に対する重点的な研究開発支援を行う(図2

若手研究者ベンチャー創出推進 事業【6億円】

大学のベンチャー・ビジネス・ラボラトリ(VBL)等における起業家人材の育成や若手研究者・学生等に対する起業支援の活性化等を図る。このため、アントレプレナー候補となる若手研究者の起業までの人件費、研究開発費を支援する(図3

若手研究者ベンチャー創出推進事業

図3 若手研究者ベンチャー創出推進事業

[継続施策]

平成20 年度から開始した「産学官連携戦略展開事業【39 億円(産学官連携拠点の形成支援を除く)】」において、引き続き、大学等における戦略的な知的財産の創造・保護・活用を図るための体制整備を支援する。また、政策的な観点から積極的に促進すべき大学等の活動を支援する。

「技術移転支援センター事業【31億円】」(JST事業)では、「知的財産推進計画2008」等を踏まえ、大学等が行う海外特許出願に対する支援を充実させる。

また、大学等の研究成果のうち、実用化に至るまでの研究開発リスクが高く、民間資金だけでは実用化に向けた研究開発が進められない成果の社会還元を推進するため、産学共同による研究開発を支援する「産学共同シーズイノベーション化事業【19 億円】」(JST 事業)および技術フェーズや技術移転の形態に応じた研究開発を支援する「独創的シーズ展開事業【70 億円】」(JST 事業)を引き続き着実に実施する。

●参考
科学技術振興のための基盤の強化

研究施設、設備等や計測分析技術・機器などの知的基盤は、基礎研究からイノベーション創出に至るまでの科学技術活動全般を支えるために不可欠なものである。このため、研究環境・産業連携課では、これらの整備や効果的な利用を図るための事業の実施に必要な経費を要求している。

具体的には、大学等が保有する先端的な研究開発施設等について、産業利用ニーズを掘り起こすため、平成19 年度に開始した「共用イノベーション創出推進【14億円】」を引き続き実施する。また、産学官の多様な研究者による研究開発施設等の共用を促進するために「先端研究施設共用促進【50億円】」を新たに実施する。

「先端計測分析技術・機器開発事業【70 億円】」(JST事業)では、科学技術活動や最先端のものづくりに不可欠な先端計測分析機器を産学連携により開発する。

【】内は平成21 年度概算要求額