2009年3月号
イベント・レポート
全国イノベーションコーディネータフォーラム2009
進むネットワーク、求められる若手人材育成

2月19、20の両日、金沢市内のホテルで「全国イノベーションコーディネータフォーラム2009 ~コーディネータの役割とは?!」(科学技術振興機構=JST主催)が開催された。この会議は、産学官連携コーディネータの先駆けであった地域研究開発促進拠点支援(RSP)事業(平成8~17年度実施)科学技術コーディネータの集まりを、同事業が終了したことをきっかけに、拡大して19年度から実施している。一昨年の長崎、昨年の山梨県甲府に続いて3回目。対象は、文部科学省や経済産業省、地方自治体や大学など幅広い機関の産学官連携にかかわるコーディネータとその関係者で、この日は北は北海道から南は沖縄まで300名を上回る人々が一堂に集まった。会議終了後の交流会だけでなく、その後も場所を変えて夜遅くまで交流を深めた。

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分科会の様子

初めに、田口康文部科学省研究振興局研究環境・産業連携課長が「産学官連携の推進とコーディネータへの期待」と題して基調講演した。国内の各機関に合わせて1,700名いるといわれるコーディネータに関して、データを基にその高い役割やコーディネータ間のネットワーク形成について述べるとともに、若手人材育成の重要性を指摘した。そして「国際競争力のある『日本型』産学官連携システムの構築が必要」と述べた。

後半は「産学官連携支援活動とは」「研究シーズを適切に導く」「コーディネータの人材育成」といったテーマごとに3つの分科会に分かれ、パネルディスカッション形式で議論を行った。翌日は、各分科会のモデレーターがそれぞれの分科会における討議内容を発表。各分科会から、ネットワークの必要性や教育システム、ストーリー主導や思い込み、研究シーズそのままでは企業は使ってくれないといった問題提起、さらに若手の登用と流動化の必要性についての訴えがあり、参加者との間で活発なやりとりがあった。

会議の終了に当たりJSTの小原満穂審議役が2日間の議論を振り返り、JSTとしても大学パテントマップの作成や研修システムなどを通してコーディネータ活動を今後もバックアップしていきたいとあいさつした。今回の議論が参加者にどのくらい浸透し、また、次回の会議(8月予定)までにどれぐらいの連携が実現されているだろうか。非常に楽しみである。

(遠藤 達弥:財団法人全日本地域研究交流協会 事業部次長)

全国イノベーションコーディネータフォーラム2009
日程: 2009年2月19日(木)~20日(金)
会場: ANAクラウンプラザホテル金沢(石川県・金沢市)
主催: 独立行政法人 科学技術振興機構