2010年3月特別号
特集  - 産学連携に関する平成22年度予算
農林水産省
農林水産・食品産業分野の競争的資金制度等について

農林水産省
農林水産技術会議事務局
研究推進課 産学連携室


農林水産省では、産学官連携による研究開発の推進手段として、基礎・応用段階(技術シーズの開発)に対応した「イノベーション創出基礎的研究推進事業」(独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構生物系特定産業技術研究支援センター〈以下、生研センター〉が運営)、開発・実用化段階(実用技術の開発)に対応した「新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業」(本省農林水産技術会議事務局が運営)の2本の事業を実施している。平成22 年度の予算では「新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業」において、従来の研究タイプの一部を再編するとともに新たな研究タイプを新設した。また、農林水産・食品産業分野のコーディネーターを地域に配置し、共同研究の参画機関を増加させるため「地域における産学連携支援事業」を開始する予定である。

「イノベーション創出基礎的研究推進事業」の概要
(平成22年度予算の概算決定額:60億円)
   目       的: 農林水産・食品産業等におけるイノベーションにつながる革新的な技術シーズの開発および開発された技術シーズを実用化に向けて発展させるための研究開発
   実施主体: 大学、独立行政法人、公立試験研究機関、民間企業等の研究者または研究グループ
   研究課題の募集期間: 平成22 年1 月25 日(月)~ 2月12 日(金)

図1

農林水産省が所管する主な競争的資金制度等

[1] 技術シーズ開発型
理工系を含む研究者の独創的なアイデア、基礎研究の成果を基に、イノベーションにつながる新たな技術シーズを開発する基礎研究(目的基礎研究)。
研究期間:5年以内
研究費:7千万円以内/年(国際共同研究を含む場合は8千万円以内/年)
また39 歳までの若手研究者を支援する「若手育成枠」を設定。
研究期間:原則3年以内(2年以内の延長が可能)
研究費:3千万円以内/年

[2] 発展型
技術シーズ開発型やほかの研究制度で開発された技術シーズを実用化に向けて発展させるための研究開発。
研究期間:3年以内
研究費:6千万円以内/年(国際共同研究を含む場合は7千万円以内/年)
また研究開発ベンチャー育成を支援する「ベンチャー育成枠」を設定。
研究期間: 原則2年以内(1年間の延長が可能、なお、研究に先立ち1年間のFSを実施して、選抜された課題が対象)
研究費:3千万円以内/年(FSは5百万円以内)

「新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業」の概要
(平成22年度予算の概算決定額:62億円)
   目       的: 産学官の研究勢力を結集し、幅広い分野の技術シーズを活用しつつ、農林水産・食品産業等の施策の推進や地域活性化に資する現場の技術的課題の解決に向けた実用技術を開発
   実施主体: 公立試験研究機関、独立行政法人、大学、民間企業、生産者等で構成される研究グループ
   研究課題の募集期間: 本事業では下記の4つの研究タイプを設定しており、[1]と[2]については平成22 年2 月1 日(月)より2 月19 日(金)の間に募集。[3]については平成22 年3月15 日(月)より3 月31 日(水)の間に募集。[4]については必要に応じてその都度募集。

[1] 研究領域設定型研究
行政部局や地域からの要請等に基づき、農林水産政策の推進上の重要性・緊急性が高いものとして、あらかじめ農林水産省が設定した研究領域に基づく研究開発
研究期間:原則3年以内
研究費:原則5千万円以内/年
平成22 年度は、次の5 つの研究領域を設定
競争力強化のための生産システムの改善
新たな可能性を引き出す新需要の創造
地域農林水産資源の再生と生態系保全
食品産業の競争力強化と農林水産物・食品の輸出拡大
温室効果ガス排出削減のための省エネルギー・新エネルギー対策

[2] 現場実証支援型研究(従来の現場提案型研究を再編)
地域に由来する技術シーズの活用や地域の課題の解決による、地域の活性化に資する研究開発
研究期間:原則3年以内
研究費:原則3千万円以内/年

[3] 機関連携強化型研究(新設)
地域の研究資源の利用効率を向上させる研究開発
研究期間:原則3年以内
研究費:5千万円以内/年

[4] 緊急対応型調査研究
農林水産分野における災害の発生や突発的な事象等の緊急課題に対応した調査研究
研究期間:年度内
研究費:1千万円以内

「イノベーション創出基礎的研究推進事業」の概要
(平成22年度予算の概算決定額:60億円)

農山漁村に存在する豊富な資源を活用し、新産業の創出を促すため、農林水産・食品産業分野の高度な専門知識を有するコーディネーターを全国に配置し、地域における産学連携活動を一体的に支援する事業。平成22 年2 月18 日(木)より3 月19 日(金)の間に委託先を公募し、平成22 年4 月より事業を開始する予定。

具体的な内容については、
農林水産省
・http://www.s.affrc.go.jp/docs/research_fund/2010/fund_2010.htm
・http://www.s.affrc.go.jp/docs/tyoutatu.htm
および生研センター
http://brain.naro.affrc.go.jp/tokyo/
のホームページを参照。